収める絵画より高価な額縁も登場

絵画の移り変わりに合わせ額縁も変わっていくなか、15世紀後期になっても絵画の対象は相変わらず宗教的なものが多くを占めていたと言われています。というのも当初は聖堂といった限られた場所で使われていた祭壇画が主であったものが、個人の家に祈祷画という形で持ち込まれてようになったため需要が増えてことが一因と考えられています。そのなると勢い収めるための額縁も手の込んだものへ変わっていったため、それが後に独自の商品として流通するようになっていったと言われています。まさに今でいう美術工芸品と化していったのです。その様式は当初の祭壇画を飾っていた建築物のミニチュア版といったものであったため、伝えられているところでは収める絵画より高価であったとも言われています。どちらが主役かわからなくなってしまう程とまで言われています。